恐怖症というと、どんなものを思い浮かべるでしょうか?高所恐怖症・対人恐怖症・男性恐怖症など、神経症の一つというよりは、もはや一般的な言葉として使われるほど、恐怖症というのは珍しいものではなくなりました。
特に、まじめで神経質な人の多い日本人は恐怖症になりやすいとされていて、何らかの恐怖症に悩む人はすくなくありません。

一方、何に対して恐怖を感じるのかは、人によって全く違っており、その恐怖症の数は無数にあると言われています。犬や猫など、人によっては可愛いと思えるものが他の人にとっては恐怖の対象である場合もあります。特殊な恐怖症に悩む人は、「こんなものが怖いなんて、自分がおかしいんだ」という意識でいることもありましたが、最近ではインターネットの普及などによって、自分だけと思っていた恐怖症が、実は他にもたくさんいるんだと言うことがわかって、横のつながりも生まれつつあります。

恐怖症は強迫神経症の一種であることが多く、実際には恐怖の対象となるものを目の当たりにしただけで動悸や息切れ、めまいなどを起こしたり、場合によってはパニックになったり気を失うこともあります。さらに対人恐怖症などでは、他人と接するのを避けるあまり、自宅に引きこもってしまうケースもあるのです。しかも、恐怖症というのは、怖くない人にとっては「何が怖いのかわからない」というほど理解しにくいものです。すべての恐怖症に共感することは難しいかもしれませんが、患者にとっては恐怖を否定されることほど辛いことはありません。目に見えない恐怖だからこそ、それを克服するために逃げることなく立ち向かっていく勇気と、周囲のサポートが必要になります。周囲の人は、その人が恐怖心を抱いていることに理解を示し、なおかつ普通に接してやることが大切。場合によっては専門医の指導を受けながら治療を行うことで徐々に症状を改善していきましょう。

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