恐怖症の克服法

恐怖症を持つ人は、恐怖の対象が何であれ毎日の生活の中で不便を強いられ、辛い思いをすることが少なくありません。その状態を改善するためには、恐怖症の克服が大きな命題となります。もちろん恐怖症の克服は簡単なことではありませんし、ある程度時間をかけて徐々に改善するつもりで取り組むことも必要です。絶対克服して見せる!とった強い意志で臨み過ぎるとそれが強迫観念となってまたストレスになることもありますので、ゆっくり前進することをイメージしながら行っていきましょう。

まず、日常生活に支障をきたすほどの恐怖症を抱えている場合は、心療内科などに通って医師の指導の下に治療行為やカウンセリングを受けることをおすすめします。やはり投薬やプロのカウンセリングを受けながらの治療は効率が良いですし、受けるほうも安心感があります。

病院へ行くほどではないんだけど、恐怖症を克服したいという場合にはどのような方法があるのでしょうか?そもそも、恐怖症になる人の多くはマイナス思考を持っていることが多く、たとえば地震恐怖症の場合、風で窓ガラスがガタガタなっただけでも「大地震では?」とドキドキすることがあります。また、尖端恐怖症の場合は、尖っているものを見ただけで自分に刺さってくるようなイメージを感じてしまうのです。恐怖症克服の第一歩は、ポジティブシンキングのクセをつけることです。自分の恐怖に関係しないことでも普段から物事をポジティブに考える訓練をすることは、恐怖症の改善にはかなりプラスになります。

また、恐怖症を克服しようとする人にありがちなのが、「これは怖いことではないんだから、怖いと思う自分を変えなければ」と思い込むことです。これは、たしかに簡単にできれば話は早いのですが、実際には怖いものは怖いのですから、うまくいかない自分にますます自信が持てなくなり、恐怖症が進行してしまいかねません。大切なのは、怖いという感情を封印するのではなく、それを怖がっている自分を認めてやることです。自分が何を怖がっているのかを冷静にとらえて、徐々にそれに近いものから慣れていくことも、恐怖症克服には大切なことです。たとえば、「人の輪に入れないことがストレス」で対人恐怖症になっているのならば、人の輪に入れるように自分を変えることを頑張るのではなく、人の輪に入らない自分を認めてやりましょう。実際、人の輪に入らず一人でいても何も困ることはありません。そうして自分に自信をつけていくことで、自然に人の輪に入れるようになる人も多いのです。

また、自律神経の働きも恐怖症には大きく関連しています。恐怖症を持つ人は多くの場合、緊張と弛緩のコントロールがうまくいかず、必要以上に緊張状態が続いてしまいます。こうした緊張を緩めるには、まず体の緊張をコントロールすることで訓練していきます。腹式呼吸でリラックスし、体に力を入れて一気に緩める、といったトレーニングを行うことで、体の緊張状態のコントロールがスムーズになり、間接的に自律神経の働きを制御しやすくしてくれます。一朝一夕でできることではありませんが、毎日少しずつトレーニングすることで、自分への自信にもつながります。

↑ PAGE TOP