会食恐怖症

会食恐怖症とは、他人と一緒に食事をすることに極端な恐怖を抱く恐怖です。多くの人は相手によっては一緒に食事をすると緊張するという相手がいるでしょう。目上の人や、話の合わない相手などと食事をするのは苦手という人も多いのではないでしょうか。会食恐怖症の場合はその極端な例で、会食の際に喉を通らなくなるほどの緊張感を感じてしまうのです。

会食恐怖症といっても、人によって恐怖を感じるシチュエーションは異なります。家族は大丈夫だけれど他人と食事をするのは辛いという人や、家族であっても無理という人、知らない人と食事をするのが苦手という人など、相手によっても違いますし、家以外の場所で食べるのが嫌だという人や、大皿料理が苦手という人、決められた量の料理を食べるのが苦手という人など、実にさまざま。その理由も、自分が食べている時の音が響いているようで気になって仕方がなかったり、食べている姿がみんなに見られているようで緊張するという人、子どもの頃から小食で残してしまうことに抵抗がある人もいます。緊張しながらもなんとかある程度食べることができるのであればよいのですが、人によっては全く喉を通らなかったり、吐き気を催すなど全く食事を受け付けなくなったりするので、そうなると困ってしまいます。理解のある友人ばかりの付き合いであれば問題ありませんが仕事の接待や歓送迎会など出席しないといけないケースでは、非常にストレスを感じることになるのです。

社会生活に支障をきたすことの多い会食恐怖症は、専門医などに相談しながら改善していくのがよいでしょう。不安や緊張を抑える薬を処方してもらい、カウンセリングなどで会食に対する不安を徐々に取り除いていきます。自分が食事をするところを見られると緊張するという人は、自分が食事する姿がおかしくないということを納得させていきます。そうして自分の状態を受け入れていくことが、恐怖症の克服には大切なのです。治療することで必ずしも全快するわけではないですが、状態が改善することでずいぶん状況が改善することもありますし、改善するだけでも社会生活においてはずいぶん楽になるのではないでしょうか。

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