醜形恐怖症

醜形恐怖症とは、容姿に強いコンプレックスを持つ人が陥る恐怖症です。自分の容姿が醜いのではないか、周りの人に醜いと思われているのではないかということが常に気になって、整形を繰り返してしまうこともあります。もちろん美容整形自体が悪いことというわけではなく、整形することによって自信を得て、人生に一歩を踏み出せるのならばそれはそれでよいのですが、この醜形恐怖症の困った点は、整形を行ってもまだコンプレックスが消えないということです。そのため、何度も整形を繰り替えし、次第に顔が不自然になっていったり、バランスが崩れてきたりしてしまいます。それでも整形がやめられず、さらに整形を繰り返すことになるのです。整形を行わない場合には、自分を醜いと思うあまり、人と会うことに抵抗を覚えるようになり、人によっては家から出ずに引きこもってしまうこともあります。また、顔だけではなくスタイルにコンプレックスがある場合には、必要以上にダイエットを繰り返して体調を崩したり、どれだけ痩せてもまだ太っていると思い込んで拒食症になったりすることもあります。いずれの場合にも、周囲がもう十分に美しいと言ってもそれが信じられず、さらに過剰な整形やダイエットをしようとしてしまうのです。そのため、醜形恐怖症は程度によっては社会生活にかなり支障をきたしてしまいます。

この醜形恐怖症も過去のトラウマが原因となっていることがほとんどです。子ども同士の他愛もない言葉で傷ついてしまい、大きくなってもそれがトラウマとして残ることで「自分は醜い」という気持ちを払拭できず、美しくなりたいという気持ちから醜形恐怖症になってしまいます。また、親などの大人に言われた心無い言葉が原因になっている場合もあります。こうしたトラウマを克服しなければ、いくら整形を繰り返しても満足することはありませんので、早めに専門医に相談したりカウンセリングを受けるようにしましょう。

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